M.S.V.(Mbile Suit Variation)

RB-79Ic ボールインターセプター・コマンダー

 ガンダムの設定から逸脱しない、そのまま取り入れられそうなバリエーション機体を、ということで製作しました。

  真空の宇宙では発生した熱は自然には失せない。一部は噴射剤とともに排出させられるが、その多くは機体内に蓄積してしまう。このためジオン軍ではMS- 06以降の、連邦軍ではすべてのタイプのMSが廃熱を全身の装甲材に分散吸収することでエンジンのオーバーヒートを防いでいる。この機構のため帰投時の MSの機体表面は高温になり、MS運用母艦にはこれを冷却する装備が必須となる。しかし、宇宙への一大反抗作戦を目前に控えた連邦宇宙軍には非戦闘艦や旧型艦などにこれら大規模な改装を施すことは物理的に不可能だった。そこでそういった艦の運用部隊への代替戦力として白羽の矢が立ったのがRB-79モビルポッドボールである。ボールは燃料電池駆動のアーム、化学燃料ロケットによる推進、姿勢制御には指向性ペレットの燃焼でおこなうというきわめて廃熱量が少ない設計の機体である。しかしRB-79はGMモビルスーツの後方支援を前提に開発された機体であるため、矢面に立って接敵するには向いていない。そこで 様々な対応策を施された改装型のボール、RB-79 I (インターセプター=迎撃型)が開発され、部隊規模にあわせて随時配備された。規模の大きな部隊ではそれらを統括する指揮管制機RB-79 I c (インターセプター・コマンダー)がI型から一定の割合で生産・配備された。通常I型5~9機にIc型1機の割合でフォーメーションを組むことが多かったという。

 MSの配備が追いつかない現場からの配備要請は後を絶たなかった。しかし外見からも想像のつく通り、質量バランスの崩れた機体は扱いやすいとは言えず、パイロットを選ぶ機体であった。


 強いボールがあったっていいじゃん!だめ(笑)?

MS-06R-3 高機動型ザク(ゲルググ先行試作型)

「R2ザクをベースに、生産の始まったゲルググのパーツを一部流用することで開発が間に合った」とされる本機。しかしどう見てもデザインからそれが感じ取れない・・・
  そこで文頭に「統合整備計画により開発されたザク改の、キャパシティに余裕のある機体を用いて」としたらどうであろうか?ということで実際に1/144スケールキット各種 を用いて実践したのがこの作品です。これにより・・・支柱のないモノアイライン・他にあまりない肩アーマーの分割ラインとリブ状モールド・センターレイアウトコクピッ ト・ザクらしからぬ段落ちのある脇腹・妙なライン取りのすねアーマーなどが再現できたと思うのですがいかがでしょうか。

1/144 MS-21C ドラッツェ 艦隊迎撃装備

 モデルグラフィックスのドラッツェミーティングむけに制作した作品です。特別な機体ではなく、

ドラッツェの数ある 装備のうちの一つとして考えました。いずれ茨の園攻略におとずれるであろう連邦軍艦隊(星の屑作戦で自軍から打って出たので結果的には無用となりました が)を狙って放つ衛生ミサイルにショルダーアームで機体を固定。ミサイルが艦隊に届く直前に離脱し、不意打ちで大型ミサイルで攻撃、あるいはミノフスキー 粒子弾を打ち込んで艦隊の目を奪うのが主任務です。ミサイルはマクロスのウェポンセットのものをそのまま、ショルダーアームはHGUCガブスレイのものを ベースに多少のディテールアップを施して使ってます。色がのったこととあいまって、なんとかそれらしく見えると思うのですが、いかがでしょうか。

ゲルググタンク改

 数がそろい稼働率も高いザク。パイロットとの相性によっては類い希な戦闘力を発揮するグフ。重武装・重装甲、さらにはホバリングによる高速走行で敵 を圧倒するドム。ではゲルググは?と問われれば総合性能の高さと高い生産性。そして何より「ジオン軍唯一のビーム兵器ドライブ可能な機体である」ことで しょう。
一年戦争末期。劣勢のジオン軍は戦力を宇宙要塞に集約する一方で、ロールアウトまもない最新鋭機のうち一部を地球の部隊にまわしました。しかしそれらの機 体も敗残軍が運用していては充分な補給もメンテナンスも受けられなかったでしょう。そん中で損傷した機体はどうなったのか?補修のきかないものは敵による 回収を恐れてやむなく破壊処理されたかもしれません。では、小破程度のものはどうしたのでしょう。ガンダムZZに登場した青の部隊のゲルググは脚部に損傷 を抱えるのを腕でカバーするために苦労していました。今回のケースも同様で膝関節にトラブルを抱えたゲルググです。

「機動戦士ガンダム第08小隊」劇中、コジマ大隊がアプサラスIIIに対峙しているちょうどその頃。友軍基地を目指していた敗走部隊は状況をかんがみ、戦 場から使えそうなあらゆる物資の回収をおこなっていました。まるでハイエナのように。その中にはノリス大慰のグフカスタムに上半身を破壊された2輌の量産 型ガンタンクが含まれていたことが、いささか反則ぎみなハイブリットMS誕生につながったのです。主に以下のような改造が随時おこなわれました

・補充部品のない下半身をバッサリ廃棄。ガンタンク上半身を取り外し、操縦系を中央に新設したコクピットに移設。コクピットは御覧のとおりザクシールドを加工したものなので頑丈さは申し分がありません。

・部品不足でやむなく取り付けたザクの手はビーム兵器ドライブ用の各種デバイスを内装していないためビームナギナタはジェットユニット廃棄後のジョイントを加工して強引に直付け。
・破壊されたザクキャノンから転用したバックパック
・サイドにつくシールド類は、弱点であるキャタピラの保護と追加装備のプラットホームを兼ねています。追加装備はいずれも06JやF2など散っていった遼機の形見でもあるのです。

キャタピラは当初は装着品と回収品でまかなっていました。当然ながら消耗品故、不足してきます。そこで少々形状を簡易化した模造品を鋳造して使っていました。しかしそれすら底をつくと、さらに簡略化した(サイドに装甲のないタイプ)を生産し、今に至っています。